“Coat, Rain Proof, R.A.F. ” TRENCH COAT

いつも ANATOMICA SAPPORO のブログをご覧の皆様お久しぶりです。

8月まで勤務していました岩谷です!

なぜ今日のブログは私岩谷かと言いますと、数日前より instagram などでアナウンスしている、SAPPORO店限定のトレンチコートは、ANATOMICA SAPPOROスタッフとして携わってきた私にとって最後の企画でしたので、使命感のもと、どうしても私の言葉で書かせて頂きたかったというのが理由でございます。笑

 

というわけで、ご興味のある方は最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

 

事の発端は数年前のイギリス買い付けで見た1着のネイビーカラーのダブルブレステッドコート。

何年もの時を経て、今自分の目の前にあるこのコートからはなんとも言い表せられないオーラが漂っているように思え、すでに洋服としての集大成を迎えているように見えたのでした。

 

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そのコートは、ミリタリー通の方であれば上の写真から察するとおり、1967年製 Royal Air Force の将校向けにあの “BARACUTA” ( バラクータ ) が支給したコートだったのです。

( 残念ながら実物のタグを撮影していなかったので、上の写真は実物ではありません。実物はこの2枚が1つになった Men’s Raincoat R.A.F. そしてコントラクターがBARACUTA CLOTHERと書いてありました。)

 

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このコートを製作したバラクータは、1937年に John Miller (ジョン・ミラー) と Isaac Miller (アイザック・ミラー) の兄弟によって、イギリスのマンチェスター郊外のオールド トラフォードにて創業した老舗メーカーであり、G9の呼び名で知られるハリントンジャケットは世界で認知された1着。ブルゾンと総称されるアウターウエアの原型を生み出したブランドでもあります。

 

そもそもミリタリーアイテムはその当時民間で作りの良いメーカーに依頼し作ることが多い為、BARACUTA のように支持されているメーカーが支給していてもおかしな話ではないのですが、なにせよ初見だったので素直に驚きました。

 

縫製の丁寧さ、生地選び、シルエット、ディテール、どこをとってもコートとして完璧な作りは、まるで “英国の底力” を見せつけられたような思いでした。

 

ヴィンテージの世界ではよくある話ですが、その後このコートには出会うことは無く、以来私の脳裏に焼き付いて離れない1着…と言うのがこのコートを作りたいと思った経緯と言うわけです。

 

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このコートを再現するにあたり妥協できないのが生地選びでした。

オリジナルと同様に、縦糸に濃淡2色の霜降り双糸、緯糸に濃色の単糸を使い綾織りで作る梳毛織物の COVERT CLOTH (カバートクロス) と呼ばれる生地を使用。

 

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タグにもある通り Rain Proof と称されるように防水性に富んでおり、薮や茂みでも耐えうる耐久性を兼ね備えた素材は、ハイテクな化学繊維などが普及した現代では見かける事が少なくなった素材の一つ。

ANATOMICAでは今も当時の作り方で織っている希少な英国生地メーカーの物を使用しています。

 

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ウール100%で織られる COVERT CLOTH は、特有のしっかりとした素材感と光沢感がなんともエレガントに映る素材。

丈夫でありながら、トロリとしたしなやかさは綺麗なドレープを生み出します。

 

私たちSAPPORO店スタッフ3人のコーディネートをご紹介させて頂きます。

 

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HAT : JAMES LOCK

GLOVE : CHESTER JEFFERIES

BOTTOMS : ANATOMICA / #618 ORIGINAL

SHOES : LOAKE

 

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スタッフ岩谷 身長169cm サイズ46着用

 

JAMES LOCKのハットやペッカリーのグローブで構築したスタイルは、まさにブリティッシュ。

ロイヤルブルーと呼ばれる深みのある青は、綺麗な色味でありながら同時に伝統と力強さを感じさせます。

 

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SCARF : G.H.HURT&SON

GLOVE : CHESTER JEFFERIES

BOTTOMS : ANATOMICA / TANGO PANTS TARTAN WOOL

SHOES : ANDALUSIA / CRUZARDO BOOTS

 

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スタッフ伏見 身長166cm サイズ44着用

 

クラシックなレインコートは、もちろん女性の方にも試してもらいアイテムの一つ。

サイズ38 はスタッフ伏見よりやや小柄な女性にも着て頂けるようにご用意しました。

デザインなども含め、なかなか即決できない部分もあるかと思いますが、こんな男前なコートをあえて女性に着てもらいたい…そんな女性が居てほしい…私達の願望も含まれております。笑

 

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CAP : ANATOMICA / BASQUE BERET

SCARF : STUDIODONEGAL

JACKET  : ANATOMICA / 1839 BRITISH SHETLAND ZIG ZAG

BOTTOMS : ANATOMICA / CALFORNIAN

SHOES : ANATOMICA BY ALDEN PLAINE TOE

 

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スタッフ川村 身長173cm サイズ48着用

 

色味とデザインからはどこかフレンチらしさも感じるこのコート。

イギリス生まれのアイテムを自分なりの解釈で違ったテイストに着こなすのもまた、アナトミカイズム。

国や年代を色々な角度からクロスオーバーさせ着こなすのも醍醐味の一つです。

アナトミカンな皆さんはどのような着こなしで街を歩きたいですか?

そんなことを考えている時間も洋服好きであれば堪らない時間ですね。

 

 

クラシックであるが故に、誰もが好き好んで着るデザインでは無いかもしれませんが、いつの時代もふと街中で格好良く着こなしている人を目にすると、憧れを抱いてしまうのも確か。

 

つまるところ誰もが知っている、目にした事がある物こそその人なりの人間性が着こなしに現れ性別、年齢の枠を超えた楽しみ方があるのだと思います。

 

話が長くなってしまいましたが、なんらかの思いがあって ANATOMICA の洋服に行き着いているアナトミカンな方達に必ず満足して頂ける別注が完成したと自負しております。

 

こちらのコートは、11月9日より店頭にてお目見えとなりますので、琴線に触れた方は是非ご覧になって頂きたいと思います。

また、遠方のお客様もお気軽にお電話 or メールにてお問い合わせくださいませ。

 

最後まで洋服馬鹿のお話にお付き合い頂きありがとうございました。笑

 

ANATOMICA SAPPORO 岩谷

 

 

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FABRIC : ENGLAND COVERT CLOTH

COLOR : ROYAL BLUE

SIZE : 38(Ladie’s) / 44 / 46 / 48 / 50 / 52

PRICE : ¥200,000+tax