札幌まつりの笛の音が響き渡る気持ちの良い季節になってきました。
本日は、僕岩谷の思い出話と共にお気に入りの1着 “ARTHUR” をご紹介したいと思います。
僕がARTHURを購入したのは今から6年ほど前で、ANATOMICA SAPPROがオープンする丁度一年前の春。
ANATOMICA SAPPOROの内装案を練る為にピエール氏と寺本氏が初めて札幌に来札しパーティーをすることになりました。
当時の僕にとっては一大事、なんとしてでも両氏の印象に残りたい!そんな想いを胸に数週間も前からその日に着る洋服のコーディネートを必死に考えていました 笑
この頃既にARCH (現ANATOMICA SAPORO隣り) ではANATOMICAの展開があり、当日は洒落者の顧客さん達に負けられないと自分の中で勝手に葛藤していました。
まだまだスキル不足だった僕にとっては、ANATOMICAのラインナップの中でも異彩を放っているように見えた”ARTHUR”、これを誰よりも格好良く着こなせばきっとピエール氏の目にも止まるはず!そう思い購入した思い出の1着です。
2012年 4月
実際にその日のパーティーでは、ピエール氏より「良いの着てるな!」と言ってもらい、その一言だけで頭を悩ませていた数週間は報われた気分でした。
それからと言うもの、毎年この季節にはかなりの頻度で着用してきました。
オーバーコートらしいゆったりとしたシルエットはインナーに悩むこともなくどんなものの上からもざっくりと羽織れる気軽さがあります。
また、暖かい季節にはシャツジャケット感覚で使える為、春夏秋と3シーズンに渡り本当に重宝してきました。
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
もちろん今年も大活躍中なのですが、6年着込んだと言うこともあり新品のものと比べてみると、なかなかいい経年変化になってきたと思います。
岩谷私物 6年着用
このARTHUR柔らかい理念を使用していると言うこともあり独特のシワが出てきます。
着方はそれぞれなのでシワがあまり好きではないと言う方は、プレスでシワを伸ばし綺麗に着ていただくのもおすすめなのですが、僕にとっては作業着なのでシワも色褪せも大歓迎。
むしろその自然に生まれる変化が楽しみでなりません。
ひとえに経年変化と言ってもその表情は人それぞれで、着ている人がどんな生活を日々送っているかによって違う物になると思います。
と言うことは、このシワや生地の変化は僕にしか出せないと言う事で、他人から見るとただのシワだらけのコートかもしれませんが、僕にとってはそのシワ1つさえも愛おしいのです。
SHIRT : ANATOMICA TROUSSEAU / AIRTEX WHITE
PANTS : ANATOMICA UTILITY PANTS / HERRING BONE
SHOES : ANATOMICA BY ALDEN V-TIP / CALF BLACK
これからもこの季節の相棒として着続けるであろうこの “ARTHUR”、昔のヨーロッパのヴィンテージのように生地が擦り切れ破けても何度も自分の手で直し着続けたいと思える洋服です。
そうして手を加えるのもこれからの楽しみの一つですし、少しでも当時の人たちの気持ちを味わえるのかな?なんて妄想しています。
サイズが欠けてきてはいますが、今年も変わらない姿で店頭に並んでおりますので、気になっている方はご覧になってみてください。
MODEL : ARTHUR
FABRIC : IRISH LINEN
COLOR : BLACK
SIZE : S / M / L
PRICE : ¥73,000-
Made in France