丁度今から約一年前のANATOMICA TOKYOの周年パーティーの為に来札していたピエールが着用していたのがこの”SAVOYARDE”(サヴォヤージュ)。
僕自身そのモデルの存在を忘れかけていたという事もあり、その魅力を再確認したその時は、必ずもう一度復活させたいという思いが胸にありました。
なんでも、詳しい話を聞くとこのジャケットはピエールの生まれ故郷アルプス方面で使われていた商人のワークジャケットらしく、ピエール自身そんな思い入れもあってとてもお気に入りだと話していました。
ですが、思いとは裏腹にこのクラシックさはパリジャンにも難しいらしく(例えて言うならば日本人が着物を着るようなものなのか?)最近はリリースしていなかったと言います。
そんな話を聞くと増々この良さを一人でも多くの方に知ってもらいたいという使命感のような衝動にかられ、数年ぶりに復活したのが今年の春。
先シーズンはコットンツイルでのリリースでしたが今シーズンはピエールが着用していたイングリッシュモールスキン素材を用いて製作致しました。
MODEL : SAVOYARDE
MATERIAL : ENGLISH MOLESKIN
COLOR : BLACK
SIZE : 1 / 2 / 3 / 4
PRICE : ¥85,000-+tax
Made in France
ANATOMICAのFrench Garmentsでは欠かせないイングリッシュモールスキンは前回のコットンツイル素材に比べ、独特の素材感がより秋冬らしくヘヴィーな印象に。
持前のしなやかさは、程よく長めのAラインに相性良く、流れるような奇麗なシルエットを生み出します。
特徴でもあるノーカラーの首元は、タートルネックや大きめのロングポイントカラーなどでアクセントにするのが効果的。
ストールなどを巻けばクルーネックやヘンリーネックのカットソーでも違和感無く着られるので見た目以上に使い勝手が良いかと思います。
CAP : ANATOMICA BASQUE BERET / BLACK
SCARF : DRAKES / CASHMERE GINGHAM CHECK
SWEATER : ANATOMICA TURTLENECK SWEATER / OFF WHITE
PANTS : STAY PRESS PANTS / SHETLAND WOOL MOCHA
SHOES : ANATOMICA BY Church’s DIPLOMAT / BLACK
このモデルはデザイン自体他に似た物は存在しないと思います。
なぜならばその昔、ある一部の地域の人たちによって自分たちの仕事の特徴を踏まえそれに適した作りと、少しばかり見栄えを気にしたのかは分かりませんが、色々な思いが重なって偶然出来上がったデザインなんだと思います。
そんなストーリーを持った洋服は今この世の中にそう多くは存在しないと思いますし、僕自身そんな背景を持った洋服を自分自身が着て伝えていきたいです。
少々玄人向けな洋服かも知れませんが、気になる方には是非袖を通してみてほしいと心から思います。
皆様のご来店お待ちしております。
ANATOMICA 岩谷