Irish Linen素材を用いたこちらのコート。
[VILLETTE]と名付けられた経緯をご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Item : BLOUSE VILLETE
Fabric : IRUSH LINEN
Color : NATURAL
Size : XS / S / M
Price : ¥110,000-+tax
※当時のオリジナルVINTAGE
物語は1800年代後半から1900年代後半にかけてフランスで稼動していた「ラ・ヴィレット」という食肉処理工場で着用されていたワークコートに遡ります。
実際にどのような状況下、工程で着用されていたのかは詳細な資料が無いため分かりかねますが、ただただこんな洒落たコートを着て働いていた当時のワーカーを羨ましくも思います。
つい先日、入荷早々にお客様の下へ旅立っていったANATOMICAの「VILLETTE」を見て、同じような感情を抱いたのはここだけの話です。
ワークコートらしいシルエットながら、上品な印象を感じるのは、ある意味でVINTAGEには無い魅力だったりします。
貫通式のポケットや、ゆったりとしたアームホール、身幅といった部分はもちろん、ナイフやハサミを入れる為の縦長の胸ポケットも当時の背景を感じる面白みのあるディティールです。
一見するとシンプルな見た目ですが、素材含め、着用を繰り返すことでそれぞれのパーツに着る人間の個性が出てくるであろう期待感のある1着でもあります。
様々な時代、当時の流行、着こなし、ある時代のある1点に簡単にフォーカスすることが出来るのは、現代に生きる私たちの特権でもあります。
ネットやスマホでなんでも調べられる時代の快適さは否定できませんが、一方でそういった情報をうのみにしてしまうことの怖さも感じる今日この頃です…。
五感を研ぎ澄まし、目で見て、触れて、体験することで得られる何かを大切にするのも時には必要なのではないでしょうか。
すでに完売サイズも出てしまいましたが、ふとそんなことを考えさせられる魅力的な1着です。
是非、店頭にてご覧いただければと思います。
ANATOMICA SAPPORO 川村